脱サラに必要なのは「戦略」と「第三の世界」

1. 脱サラ概要

40代男性Bさん。

20年続けた役所勤めの仕事(公務員)を年度末の3月末に辞め、その2か月後にインタビュー。

インタビュー時は、週3~4のアルバイト生活。

2. 自分が抜けるとほかの人に迷惑がかかる?

年度中に辞めたい気持ちは強かったが、年度区切りの仕事であり、年度途中に自分が辞めるとほかの人に迷惑がかかると思い、年度末まではがんばって続けてから辞めた。

以前、年度途中で辞めた人がいて、自分に仕事がその分降ってきてきつかった経験もあり、その選択はまあ、よかったかなと思っている。

3. 同僚の反応

辞めることについて、複数の人から

「いいなー」

と言われた。

いいと思うなら辞めれば?

ということを話すと、辞められないと。

その理由は、

ローンある、子供いる、家族いる、だからやめられない

とのことだった。

4. 公務員でも大変

公務員、9時~17時だから楽というイメージがあるけれど、全然そうではなかった。

関係個所と連絡をとりながらやる仕事だから、17時以降残っててもあまり意味がないため、確かに17時過ぎには帰れることも多かった。

だけど日常の仕事は、対応すべき案件を処理しようとしていたら、電話が来て、対応し、元の仕事に戻ろうとすると、また電話が鳴り、の繰り返し。

常に頭が混乱して、1日中、というか職場にいる時はほぼ常に、結局何をしてるのか分からない状態。

常に追われ続けるストレス。

だけど、職場のみんなもそのように仕事をしているから仕方がないと思っていた。

常に後手後手状態で、「調べて折り返します」の連絡が、3日後になるのはザラ。

辞めてみて、そんな昔の話を知人にしていたら、ふと涙が出てとまらなくなってきて、

やっぱり異常な状態だったんだということに、離れてみて気づいた。

政治家はよく、このように言う。

「公務員定数を削減します」  ←結果、人数ヘル
「(公約として)〇〇をやります」 ←結果、仕事増える

コスト(人数)削減しながら仕事が増える構造は、民間企業と変わらないという。

5. 脱サラ後

公務員だから、給料はまあまあだった。

独身でローンもない、日々疲れ切ってお金を使う気力もなかったので、現在、お金については当面心配はない。

仕事を辞めてみたら、意外にも色々な方面から仕事の誘いが来た。

仕事を持ってる人からすれば、公務員になんて、

「仕事あるんだけど手伝って」

なんて話をするわけがない。

だけどフリーの人がいれば、

「あ、この人に頼んでみようかな」

と考えるだろう。

そういう話が来るようになって、

「なーんだ、仕事ってあるんだな」

って感じ。

6. 今後のキャリアプラン

辞める直前の半年間ほどで、その時の職種である福祉に関わる資格を取った。

ちなみに役所勤めの場合、異動でそれまでと全く異なる仕事について、それまでやっていたことが次の職場では全然役に立たずにリセットされることが多いとのこと。

だから、それまでの仕事を無駄にしないためにも、福祉に関わる資格を最後にとっておこうという戦略を立てた。

その取得した資格を活かせるバイト先を紹介してもらい、経験を積みながら、その資格に関する仕事でのキャリアを模索中。

ちなみに、そのバイト先を紹介してくれた人とは、Bさんも参加していたあるグループで出会ったとのこと。

このグループの趣旨の一つは、お金だけに頼りすぎずに地域での助け合いを目指すというものであるため、その助け合いの精神に救われたよう。

1年間、福祉系のバイトで経験積みながら、今後のキャリアを模索中。

7. インタビュー後記(脱サラのポイント)

終始、すっきりした表情で、過去の大変なことも、現在は頭の中がクリアになって整理されたような印象を受けた。

今回のインタビューをしてBさんが脱サラに成功したポイントと感じたことが2点ある。

  • 業務知識がある現役のうちに資格を取ってしまう、などの戦略
  • 仕事とは全く関係のないグループへの参加

キツイ状態でありながら、その後のことを考えつつ、職場以外にも世界(家と職場以外の「第三の世界」)を広げていたことが、現在の余裕につながったものと思われる。

「戦略」と「職場以外の世界」の重要性が感じられた、Bさんの脱サラ劇のご紹介でした。

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